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4月25日:ほんの数ヶ月前、高市首相は、横須賀の巨大な米海軍基地に停泊する空母「ジョージ・ワシントン」上で、トランプ大統領の演説に飛び跳ねて喜んでいた。今や、米軍は、イスラエルと結託し、イランに対する犯罪的な侵略戦争を繰り広げている。指導者や数千人の民間人を殺害し、米帝の地域支配への障害となるイランを排除するため、最大限の破壊をもたらそうとしているのだ。

2週間にわたる恐怖の爆撃の後、トランプは日本の米軍基地から数千の兵士と物資や装備を、イラン周辺の戦場へ送るよう命じた。 こうして、通常は沖縄に駐留する第31海兵遠征部隊(MEU)の2000名以上の海兵隊と、通常は佐世保に配備されている強襲揚陸艦「トリポリ」が、横須賀、厚木、三沢、岩国の米軍基地からの戦闘機やその他の軍隊・部隊に加え、展開されている。

これは、在日米軍基地の暗い歴史と役割をくっきりと思い起こさせるものである。第31 MEUは、海外に常時展開されている唯一の海兵隊部隊であり、その起源は米軍の「特別上陸部隊アルファ」にある。これは、1960年代後半から1970年代初めにかけて、米帝国主義がベトナム革命を粉砕するために展開した最初の部隊であり、沖縄から派遣されたものであった。「トリポリ」は、敵地に海兵隊の上陸を支援するため、オスプレイ、輸送ヘリコプター、F-35のような攻撃機を搭載することができる。こうしたアメリカの軍事的資産は、中国や朝鮮半島における北朝鮮に対する攻撃に備えて、日本に配備されてきたものである。

確かに、日本の銀行家や産業資本家にとって、イラン戦争による荒廃やこの地域からの石油供給の遮断は、朗報とは言えない。 さらに、高市や日本の支配階級の反中タカ派は、日本における米軍力をすべて中華人民共和国に集中させ続けることを望むだろう。しかし、いずれにせよ、3月下旬、高市がホワイトハウスでトランプの横にへつらうように現れ、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ」と異様なほどに称賛した。それは何が起ころうとも、日本の支配者どもが米国を支援するのを如実に示している。

5万人以上の米兵が駐留する日本は、世界で最も多くの米軍基地と米兵を抱える国である。これは偶然ではない。第二次世界大戦における壊滅的な敗北後、日本の経済と軍隊は米国の指導の下で立て直された。その明確な目的は、米国による最大限の支配下で東アジアにおける反共産主義の要塞を築くことにあった。 日本の帝国主義者たちは、米国の忠実な下位協力者となった。その中では日本の資本家の利益は、米国の世界支配への全面的な支持を要求していた。近年、米国と日本は、中国に対し、大規模な共同の軍備強化と戦争準備を進めている。中国は、米国の支配者が自身の無制限な世界支配に対する脅威と見なす主要な勢力だからである。多くの日米共同基地が新たに建設または拡張されている。これに要する巨額の資金を、日本の資本家たちは、年金カット、増税、そしてさらなる攻撃を通じて労働者から搾り取ろうとしている。生活水準と民主的権利を守るために、労働者階級がこうした軍事化と米国の戦争機械に立ち向かうことは極めて重要なのである。

3月と4月には、東京で最大3万人の比較的大きな抗議行動があり、米国・イスラエルによるイランへの戦争終結と憲法9条の維持を要求した。いくつかの労働組合の旗が見られたものの、組織された組合員の隊列はなく、圧倒的にプチブル層や中産階級の抗議行動であった。トランプとその忠実なパートナーである高市によって戦争に引きずり込まれることへの、人々の正当な懸念が広まっている。 同時に、このことは、数週間にわたって安倍の「戦争法」 に反対する集会に10万人以上が参加した2015年とは異なっている。今回は全体的に右翼への転換の反映がある。ほんの数週間前には高市が選挙で圧勝し、右翼の参政党が勢力を拡大した。そして共産党は、深刻な危機に陥り、特に労働者の間でますます人気がなくなっている。

共産党指導部は、米国によるイランへの攻撃を「国際法違反」であると公言している。 しかし、実は「国際法」は、何十年もの間、米帝国主義とその同盟国の日本によって利用され、(イラクやイランで数十万人もの命を奪った制裁のような)自身の略奪行為を隠蔽し、覆い隠すためのものであり、ベネズエラであれ、イランであれ、キューバであれ、もはや何の意味も持たない。トランプが国際法へのいかなる見せかけさえもずたずたにしている今、それに頼ることは、戦争に対する労働者の闘争を妨げるだけである。

共産党は、世界平和を守る最良の手段として、憲法9条を売り込んでいる。しかしながら、我々ははっきりさせなければならない。日本の資本家たちは、時機が熟したと考えれば、トランプが国際法に対し行っているのと同じことを9条に対し行うだろう。すなわち、自身の利益を追求するため、それを無力な紙切れとして捨て去るのだ。 過去数十年にわたり、日本の資本は、米国の傘の下に国際法を隠れ蓑として、巨額の資本を輸出し、米国と共にグローバル・サウスを略奪してきた。事実として、過去数十年の安定と相対的な平和は、米国や日本の支配者たちの平和的な意図や憲法9条によるものではなく、米国の軍事・経済・政治的支配によって保証されていたのだ。こうした時代は、完全に終わりを告げた。 日本の帝国主義者たちもこれを理解しており、それ故、過去10年間にわたり共産党の資本主義的パートナーであった立憲民主党は、共産党を裏切り、同盟関係を破棄して、安倍の「戦争法」に対する穏健な反対さえも放棄した。

トランプとその影で動く高市が「世界平和」というおしゃべりをゴミ箱に放り投げる一方で、労働者は増々この「平和な日本」というイデオロギーから背を向けつつある。多くは、このイデオロギーを、過去数十年にわたり彼らの生活を著しく悪化させた社会を覆い隠す冷笑的な隠れ蓑だと、正しく見なしている。 代わりに、反戦活動家やすべての社会主義者は、こうした感情を、米国によるイランへの戦争反対に結び付け、これを労働者の利益のための闘争につなげることが必要である。 米国の侵略者に対するイランの正当な防衛戦争との連帯における具体的な行動は、ここ日本の労働者にとっても有益であり、中国との戦争に引きずり込まれることに対する戦いにも役立つだろう。米軍基地は日本における中国を標的にした米国の戦争機械の先鋒である。労働者の利益を前に押し進めるのに必要な緊急の第一歩は、米軍基地を追い出す労働者階級の運動を築くために闘うことである。

平和主義が沖縄の反米軍基地運動をいかに崩壊させたか

米国の戦争機械に対する闘争の焦点は、米軍基地が圧倒的に集中し、沖縄本島の約25%(!)を占め、時には日本軍と直接協力している沖縄である。 沖縄での生活はあらゆる面で、中国を標的とする米帝国主義の軍事施設によって形作られている。軍人による沖縄女性への頻繁なレイプから、軍事演習によって危険にさらされる子供たちの教育、そして主に軍への奉仕に組み込まれ、その過程で沖縄の人々を貧困化させる地域経済に至るまでそうである。

過去数十年にわたり、沖縄では米軍の駐留に対する大規模な抗議行動が繰り返し勃発してきた(第二次大戦中に日本軍による沖縄の人々に対する犯罪を理由に、自衛隊もまた強く嫌悪されている)。 その頂点は、1995年に米兵による12歳の沖縄の少女へのレイプに抗議して8万人以上が参加したデモや、2000年代には、2010年に辺野古の米軍基地建設に抗議して約10万の沖縄住民が集まったような抗議活動であった。

軍事化への反対の表れとして、沖縄は長らく共産党や社民党の牙城となっていた。しかし実のところ、基地反対の大衆運動は劇的に崩れ去り、現在は普天間や辺野古の基地ゲート前で数十人規模の小さな抗議活動が定期的に行われるのみとなっている。 2月の衆院選において、高市にとって最も衝撃的な勝利の一つであり、左翼にとっては壊滅的な敗北となったのが沖縄での結果だった。ここでは自民党が「オール沖縄」に対し小選挙区で勝利し、その過程で共産党の長年の指導者である赤嶺のいわゆる「宝の議席」も失わせた。

2000年代半ばから、共産党は、当時の翁長知事率いる様々な保守・資本主義勢力と共に、「オール沖縄」連合を構築した。これは、平和の名の下に、一部の米軍基地を沖縄から「移転させる」という合意に基づき、大きな一歩前進であるかのように思われたものであった。この連合は、繰り返し大規模な請願などを日本の裁判所や政府に提出した。 当然ながら、米国政府は辺野古建設中止の請願を何ら聞き入れず、一方で日本政府は共同計画を強行するためにあらゆる手口を講じた。日本政府はいかなる「法的障壁」も踏みつけ、従って労働者や沖縄県民全体の希望は裏切られ、沖縄の軍事化は急速に進行した。

沖縄の労働者大衆は、軍事基地を封鎖し、米国と日本の軍隊が自分たちの島を好き勝手に踏み荒らすのを可能な限り困難にするような労働者階級の行動を、熱狂的に支持しただろう。しかしながら、「オール沖縄」内のブルジョア分子どもは、日米軍事同盟を支持しており、また本心では、日米両政府が唱える「中国脅威」論という作り話にも同意している。 まさにそのために、彼らは、基地や軍事協定に対する労働者や住民の大衆運動による実際的かつ効果的な措置を断固として反対してきた。なぜなら、それは「中国を助ける」ことになると見なされるだろうからである。ひいては、共産党も、尊敬すべき同盟のパートナーを遠ざけることになるとして、そうした行動に反対してきた。

こうして「オール沖縄」は、実際には反基地運動の士気を低下させ、完全に崩壊させる結果となり、高市に追い風を送ることとなった。これは、平和主義の実際の役割と、「平和」を掲げる資本主義勢力との平和主義的連帯が戦争屋たちに対する闘いを弱体化し掘り崩す、極めて具体的に示された例である。

運動をいかに再建するか?社会主義者が次にすべき事

米軍基地反対の大衆運動を強固な基盤の上に再建し始めるために、沖縄におけるあらゆる社会主義者や反軍国主義活動家にとっての第一の任務は、「オール沖縄」を打破し、基地反対の階級闘争運動のための闘いである。中核派と革マル派の同志たちは、日米軍事同盟に反対し、彼らの新聞『前進』と『解放』で「オール沖縄」を批判している。よし!しかし、これを行動に移さなければならない―各グループ間にいかなる相違があろうとも、米国と日本の帝国主義に対する闘いを前進させたいと願うすべての社会主義組織は、共通のキャンペーンに参加しなければならない。すなわち、すべての労働者や共産党員に対し、彼らの首にぶら下がったこの重荷を取り除き、「オール沖縄」を打ち破るよう呼びかけることである。これに基づいてこそ、我々は米軍基地に反対する労働運動を前進させ築き上げていくことができるのである。

労働者の生活水準への攻撃の源である軍事化に対する戦いは、資本家や高市政権の攻撃に反対するため、労働者をより良い立場に立たせるだろう。共産党の指導者たちは巨額の軍事予算に不平を言いつつ、憲法への無力な依存を説き、米軍基地や進行する軍事化に対する具体的な階級闘争行動で労働者を動員するのを拒んできた。 革命家は、その指導部の路線を押し返し、彼らに空虚なおしゃべりを許さないために、全労連の労働者を含めて、共産党の労働者や青年党員への結び付きを築く必要がある。彼らは「戦争反対」なのか? ならば、我々は彼らに対し、すべての労働組合連合の労働者を動員し、米軍基地に対し抗議と階級闘争の行動を起こすべきだと要求する!

中核派と革マル派は、勢力がかなり衰えたとはいえ、依然として鉄道労働組合の一部に深い繋がりを持ち、指導的立場を保持している。しかしながら、彼らは、一方で政府を支持する組合の最高指導者に対する反対を組織せず、他方で統一した労働者行動を築かないセクト主義的な主張によって、自身と最も戦闘的な労働組合員を無力にするのである。 代わりに、米軍基地に対する共通の階級闘争抗議に向け組合内部で闘うことこそ、革命家の重要な任務である。これは、労働運動における社会主義者の孤立を打破し、他の組合の労働者への結び付きを築くための跳躍台として役立つなかで、実際の変化をもたらし得る。こうした進路は、具体的な行動の展望を与えうると同時に、共産党指導者の路線に代わる反帝国主義の路線に向けた広範な闘争の基礎を築くことにもなる。

日米両政府が中国に対する軍事的包囲網を強化しようとする一方で、日米両国の資本家は、しばしば工場でわずかな賃金で働かざるを得ない中国の労働者から、巨額の利益を搾取し続けている。同じ主要な敵―米帝国主義とその同盟国である日本―に直面している中国の労働者との強固な同盟を築くことは、強力な一歩となるだろう。 1949年の中国革命が日米帝国主義に対する大きな打撃となり、中国の労働者・農民、そして日本と国際的な労働者にとっての勝利だった。そのことを理解した上、社会主義者は日中両国の労働者階級の同盟を構築し、日本の労働者が米軍基地に反対する行動を起こすことが自らの利益になるということを動機付ける必要がある。

政府が大規模な軍事増強を強行するための主要なイデオロギー的手段は、中国軍によるいわゆる「脅威」である。中核派、革マル派、「かけはし」といった社会主義組織は、日米軍事同盟に正しく反対しているものの、中華人民共和国による必要不可欠な防衛的軍事増強を脅威として描くことで、米国や日本に対抗して中国側に立つことを拒否し、トランプや高市に対して根本的な譲歩をしている。 これは、軍事化への闘いを完全に掘り崩す立場である。

代わりに、共産主義者は、1949年の中国革命から生まれた中国国家を防衛する立場に基づき、中国の労働者が現在の抑圧的な官僚から権力を奪い、彼らを追い出すべきだと主張しなければならない。その官僚はトランプとの共存という幻想的な願望を抱いているのだ。日本と中国の労働者は、日米の帝国主義者と戦うという共通の利益を持っている。日米軍事同盟を打倒せよ!米軍基地を追い出す労働者の行動を!