https://iclfi.org/pubs/icl-ja/5/jcp
日本共産党は深刻な危機にある。2015年の安倍政権に対する大規模な抗議運動以来、志位・田村党指導部は、立憲民主党に代表される資本主義の「進歩的」支配集団に増々緊密に結び付いてきた。しかし立憲民主党は、米国との軍事同盟や日本の労働者の賃金引き下げなどに賛成し、日本帝国主義の利益を代表している。日本共産党のこうした勢力との「共闘」関係は、日米軍事同盟に対するいかなる闘争も放棄することを意味する。この同盟は日本の軍事化と労働者への攻撃の根源である。立憲民主党のようにこの同盟の頑強な擁護者に手足を縛られるならば、日米軍事同盟と戦うことはできない。ブルジョア諸団体に受け入れられるようになるために、近年、共産党議員は天皇にたいし起立しおじぎをし始めさえしている!当然ながら、日常的に経験する搾取と抑圧に対する反対勢力として、共産党に期待する若者と労働者の数は増々減少している。したがって、最近の参議院選挙における共産党の大敗北—右翼ポピュリスト参政党の得票の半分にも及ばない—は驚くべきことではない。これは明らかな警告である。
日本共産党の指導者たちにとって、立憲民主党のような勢力に取り入り、認められることは、あらゆる段階で、労働者の要求を増々抑制・従属させ制限することを意味してきた。そして、この「共闘」関係は共産党の指導者たちが全力で労働者を闘争に動員しないようにすることを意味した。なぜなら、労働者を動員したら、立憲民主党の指導者を遠ざけるだろうからである。9月初めの共産党中央委員会会議で、指導者の志位和夫は、参政党の台頭を止めるため、こうした破滅的な路線を深化する必要があると主張した。いや違うぞ!正に田村・志位指導部による現在の親帝国主義路線こそ、労働者にとっての大惨事であり、党を破壊し、多くの労働者と支持者の士気をくじいているのだ。これはただ右翼を助けているだけなのだ!
多くの党員は、現在の路線に不満であるが、しかし何をすべきかという展望が見当たらない。いくつかの社会主義グループは、共産党の衰退に関して拍手喝采を送り、共産党員にたいし、問題の少しの明確な政治的理解もなく、また党指導部への政治闘争もないまま、ただ「脱退しろ」と呼びかけている。しかしこれは、ただ日本共産党が現路線のまま奈落の底へ突き進むことを意味するだけである!現在の共産党指導部に対する政治闘争がなければ、共産党の若者や労働者の支持者は士気喪失し、労働運動から背を向け、参政党のような右翼に期待さえする危険が現実に存在する。これこそ、迫り来る困難な時期に直面する労働者を、さらに武装解除し弱体化させるのである。
前進する道はある!今すぐ党の全支部で、以下の要求を元に指導部とはっきり一線を画す必要がある。
日米軍事同盟を打倒せよ!
立憲民主党との「共闘」を断ち切れ!
真の反帝国主義・労働者階級路線を望む全ての共産党員よ、ただ脱退してはならない!党内に留まり戦わなければならない!これは反対潮流を結集する方向への真の一歩となりうるだろう。そして今日の労働者の利益を防衛し前進させるために必要な路線について、左翼全体と労働運動内部に議論を広げる方向への真の一歩となりうるだろう。